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綻び。

ここしばらく中途半端な雨続き。革靴を愛用している身としては結構辛いものがある。ちゃんとしたお手入れ道具が実家に置きっぱなしなので、どこかのタイミングで取りに戻らなければ。最近あまり磨いてないので靴がヘタってきている。ピーンチ。

一時期は週末のたびに靴を磨いていた。白い革靴を持ってた時で、やたらと汚れが目立つ代物。仕方ないので土日を利用して磨くんだけど、せっかくだからと他の靴もせっせとお手入れ。キュッキュキュッキュと大没頭。母上の「私のも磨いて」なんて言葉が幻聴で聞こえてくるレベル。もちろん幻聴なんで無視する。超没頭。

お手入れをしていると、靴の中で駄目になっている部分の発見も出てくる。かかとの修理なんかはその辺のお店で出来るけど、中側の修復までは難しい。当時リペアついでに靴全体を洗ってもらおうと思いつき、該当するお店をネットでピコピコと検索した。特に深く考えず、『大阪』『交通アクセスが良い』『割と遅くまでやっている』あたりをポイントにして探す。ドンピシャまでとは言わないものの、納得できそうなお店を発見。夕方くらいをメドにそのお店に行ってみたら、場違いなトコだった。

靴の修理屋なので、中年のオジさんかなんかだろうと思っていたら、どう見ても『夜のお姉さん』にしか見えない女性が受付に立っている。白熱灯で照らされている部屋は完全に無音。靴を修理する音も聞こえないというか、修理する場所すら見あたらない。そして部屋に所狭しと並べられているのも、夜のお姉さん達が履いてそうな靴ばかり。

つまりそこは『そういう人達を客層にしている』修理屋さんだったのだ。確かに靴の修理屋なのに随分奥まった場所にあるなーとは思っていた。店に入った瞬間に「あ、ここ駄目だ。」と気付きはしたものの、既にちょっとビックリした顔のお姉さんと目が合ってしまっている。普段と客層が違うからだろうか。仕方なく「えーと。靴の修理できますか?」と当たり前のことを口に出した。うん。そういう店だ。

そこからは普通に受付してもらえたのだけれども、終始居心地が悪いまま。後日引き取りに行くときも、妙に恐る恐る受け取りにいった。やたら髪にボリュームのあるお姉さんが先客で居たのを覚えてる。たかが靴の修理でこんなにもドキドキしたのは初めてだ。便利なのでまた利用したいと思いつつも、あれから一度も行けてない。

靴はピカピカに磨けたが、何かが確実にヘタれた。