音楽のある生活。
家の近くにピアノの音が聞こえてくる一軒家がある。音の善し悪しを判別できるほど高尚な人間では無いので、上手いか下手かは分からないながらも、その家の横を通ると結構な頻度で聞こえていたので、頑張って弾いていたのは知っている。
あるときピアノの音に混じって『トントントン』と木槌でモノを叩く音が混じりだした。数日経つと外観にも手が加えられてきたので、改修工事を始めたのだと気付く。確かに音が少しばかり強めに漏れていたから、隣家からすれば迷惑だったと思う。きっと防音処理を施すんだろう。
ピアノと工事音のセッションが続くこと数日。無事工事も終了したようで、その家からピアノの音が聞こえることも無くなった。それから数週間後、その家の窓には何故か『分譲中』という看板が付けられていた。
謎が深まる。作業音楽だったんだろうか。