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アノ人はソレっぽい。

常備というほどではないにせよ、持ち歩いてるカバンの中には大体ガムが入ってる。口寂しいときや眠いとき、あるいは食後。なんとなく噛んでしまい、無くなったらなんとなく補充している。ボトルタイプを買って実家に置いておくと、知らず知らずのうちに中身が減ってるホラーアイテムでもある。

西部の荒くれ共の、噛みタバコイメージのせいなんだろうか。少々ヤンチャなお兄さん達が歩きながら噛んでるのを見ると、なんとなく悪いイメージに見えてしまう。見た目だけで決めてしまうのはよくないけれど、そう見えるんだから仕方ない。

そういえば一度だけ、ガム噛んでる姿で『○○っぽい』と評されたことがある。専門学校のバイトだったと思う。新規入学者のための体験入学の手伝い。事務の人とそれなりに仲良かったから、卒業するまでに何回か声を掛けてもらった。

大学がグループ校だったので、合同開催の大きなイベントだった。入口付近でお客さんに声を掛け、専門学校のブースに来てもらう。つまり呼び子さんだ。来る人来る人に声を掛ける。間違って大学の職員さんに声を掛けてしまったときは「すいませーん。女子高生に見えましたー!」などと答えてご機嫌を取りつつ、知り合いがやってきたら「こんにちはー。もしかして体験入学にいらっしゃったんですかー?」とわざと言う。気楽なバイトだった。

3人ほどでやってたその仕事も、昼には割と暇になった。順番に休憩を取ることを決め、一人目が出かけたあたりでガムを取り出す。割とヒマだしいいだろう。残った片割れにもガムを渡しつつ、「あっついなー。」と世間話しながらバイトをこなしていく。すると事務の人がやってくるのが見えた。挨拶がてら声をかけねば。

「ちわー。ちょーっとコッチで遊んできません??」
『…キュウイチ君。せめてガムは辞めとこう。そこまで行くと変なクスリ売ってるように見える。怪しくて仕方ないっつーか、売人ぽいで。』

チラシ片手に持ってアロハ着用。見た目で判断するのよくないと思います!