注文の無い喫茶店。
少しばかり時間があったので、奥まった場所で営業してる喫茶店に入ることにした。会社近くにある純喫茶っぽいトコで、初めて入るお店。こういう場所の方がカフェより落ち着けるんだけど、最近本当に少なくなった。なんにせよ新しい居場所を開拓できるのはいいことだ。時間は2時。混んでるかもと思ったけど、客は僕一人しか居なかった。ウェイトレス代わりのオバちゃんが店の真ん中にあるイスに座り、悠々とスポーツ新聞を読んでいる。まぁそんなモンだろう。
『はい注文は?』と出し抜けに訊かれたので、まずメニューを下さいと言うところから始める。日本っぽくないアバウトな接客が素敵すぎる。何があるかなーと思いつつ待っていたら、渡されたメニューには『カツサンド1200円』という文字があった。軒並みそのレベル。そ、そんなモンだろうか。とりあえず『ミックスサンド800円』と『ホットコーヒー400円』をオーダーしてみた。
しばらくすると常連らしき人が入ってきた。入ってすぐに『アメリカンちょーだい。』と言いつつレジ近くの席に座り、オバちゃんと雑談なんかを始める。きっとここはこういう店なんだろう。新規の人がほとんど来ない、ひっそりと営業してる常連さんだけのお店。どうやら僕が通うには早すぎる場所らしい。届いたサンドイッチを見てさらにそう思う。セットで700円コースだろコレ。
適当に食事を済ませ、伝票を持ってレジへ向かおうとしたら、オバちゃんよりも早く、厨房に居たマスターよりも早く、『ありがとーございましたー!』と常連さんが僕に言った。そんなモンだろうか。多分そんなモンだろう。